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体の芯からポカポカ 東洋医学から学ぶ『冷え症』

こんにちは、管理栄養士の畑元です。

みなさんは『冷え症』という症状を感じたことはありますか??
冷え性は、体内の熱産生の低下や手や足の先まで血液の循環が回りづらい血行の障害です。

女性は男性に比べて筋肉量が少ない(血流量が少ない)ことや皮下脂肪が多い(皮下脂肪は熱を通しにくい性質がある)、ホルモンバランスが不安定になりやすいため、冷え性は女性に多いといわれています。

西洋医学では、冷え性(冷える性質)はその人の体質である、と病気と捉えられないのですが、東洋医学では、「冷えは病気の前段階のサインである未病」であり、冷えが病気の原因になるという意味がこめられて【冷え“症”】という字を使っています。

女性の冷え性

■冷え症の症状
手先・特に足先が冷たい、頭痛、肩こり、寝つきが悪い、目覚めが悪い、便秘、疲労感、肌荒れ、月経不順、貧血、風邪を引きやすいなど・・・

どうして冷えてしまうの?

日本には四季があり、季節ごとに気温の変化があります。

冬~春先にかけては外気温差による冷え(1日の気温差が大きく、暖房によって自律神経が乱れやすい)、夏は冷房による冷え、秋はその冷え切った体に寒暖差が追い打ちをかけます。

ここまでくるとお分かりかと思いますが、私たちは1年中「冷え」にさらされているのです。
これが長年続けば、自律神経の働きが乱れて体温調節がうまく切り替えられなくなります。

他にも冷え性の要因はあります。

・運動不足による筋肉量の低下、基礎代謝の低下
・不規則な食生活
 -朝ごはんを抜きがち、頻繁な間食
・過度なダイエット
・偏食
 -炭水化物を抜いた野菜だらけの食事、炭水化物が主体の食生活、体を冷やす食べ物をとっている

などなど

冷え症は改善できますか?

冷え症の大きな原因である熱産生の低下と血液循環の低下を改善することが重要です。

基礎代謝量が増加すれば、体温も上がり、血液の循環を助けます。それには、適度な運動も大切です。

18~64歳の方であれば、歩行や買い物、立って料理程度の生活活動であれば毎日60分(デスクワークが多い人は運動することをオススメします)、プラス息が弾み汗をかく程度の運動:ラジオ体操、筋トレ、早歩きを週に1回60分程度(30分を週2回でもOK)行うと良いでしょう。

また、体を温める食べ物をとると体温が上がり、体の冷えを予防します。

食事で例えるならば・・・

・体を冷やす野菜はサラダではなく温野菜(蒸す)やスープなどの煮込み料理や炒め物にして食べる
・果物を加熱して食べる
 -体を冷やすバナナやパイナップルなどは温かくても美味しく食べられます
・白米を炒めてチャーハンにする、炊き込みご飯にする、冷えたおにぎりを温めて食べる
・体を温める飲み物と一緒にとる
 -加熱された生姜(粉末など)の入った温かい飲み物を飲む
 -生姜は加熱することで燃焼効果の高いショウガオールという成分に変化して、体を温めます

オススメの飲み物

白湯、紅茶、ウーロン茶、ほうじ茶、赤ワイン、ココア、黒豆茶、甘酒、生姜湯(乾燥した生姜をつかう)、味噌汁、日本酒、黒ビール、赤ワイン、紹興酒など

などなど・・・
体を温める食材については、当院で配布している食コラムに続きを掲載しております(*^_^*)

ぜひ手にとって頂けたら幸いです♪

東京都中央区馬喰町 田嶋歯科医院 管理栄養士 畑元

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